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「愛の神」が王の心を奪い「欲望」に手渡す

寝所でまどろみかけたルネ王のところに「愛の神」が訪れ、王の心臓(赤いハート)を取り出して「欲望(熱き望み)」に手渡す。「愛の神」は腰の箙(えびら)に弓と矢を入れ、大天使ガブリエルのように描かれ、「欲望(熱き望み)」の白い衣裳は燃える炎で飾られている。
左に王の床、右に従者の小型の床が置かれ、その手前で常夜灯としての蝋燭が燃えている。その光が登場人物を照らし出して、現実の夜から物語の世界への導入部となっている。

世界美術大全集10 ゴシック2 1450年代

「愛の神」が王の心を奪い「欲望」に手渡す
「愛に奪われし心の書」(ルネ・ダンジュー作)より
ルネ王の画家(バルテルミー・デック?)
1457〜65年 写本装飾 29×21cm
ウィーン オーストリア国立図書館